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NMC journal
「実践事例公開」Webセミナー実録② ~個別相談事例~
8カ月間で全国330事務所以上が参加!講師が感じた税理士業界のいま
株式会社エヌエムシイ
執行役員・会計事務所企画営業部 部長 木村哲也
会計事務所はどんな悩みを抱えているのか
〈個別相談会 93事務所実施〉個別相談会とはどのようなものか
セミナー参加をきっかけに個別相談会を希望されるその大半が、
初めて弊社に相談するという方でした。
ここからは、参加者の1/4以上となった個別相談会の中身について見ていきます。
■WHO(誰が)
所長先生、幹部職員の方所長先生お一人の場合がほとんど。
同時に3拠点の事務所をつないでご相談されるケースも。
■WHEN(いつ)
セミナー開催日から概ね2週間程度(5月申告ピーク中でも多数のご相談)
■WHERE(どこで)
Zoom面談(事務所内、自宅、車中、税務署内のケースなど)
■WHAT(何を)
経営上の諸問題(人材、サービス、売上に関するもの)
■WHY(なぜ)
セミナーに参加して、「考え方が似ている」「自社より先を行っている」
「実体験だけに説得力がある」「提供サービスに興味を持った」など
■HOW(どのように)
弊社セミナー講師(佐藤修一、木村)が相談内容に応じて1時間程度Zoom面談実施。
〈相談事例〉人材に関するご相談
せっかく顧客が増えているのに、良い人が採れない・育たない
(開業7年目の若手税理士A先生 宮城県)
紹介を通じて順調に顧客数が増え続け、その数は200件に到達。
しかし、社員3名とパート1名体制のまま、いくら募集をかけても応募はゼロ。
深刻な戦力不足に。
とくに、新規契約の9割近くを占める記帳代行業務が追い付かず、
職員の残業や休日出勤が常態化。やむを得ず未経験者の採用にシフトするものの、
戦力化に失敗。結果として、繁忙期明けを待たずに毎年退職者が発生、
一年中欠員補充に頭を悩ます状況に。
現在は、紹介をすべてお断りすることで顧客増を抑え、
所長先生が土日祝日返上で記帳代行、顧客対応を行っているが、
この状況を続けるわけにもいかず、安定的な人材確保の方法を求めてのご相談。
業務スタイルの老朽化に関するご相談①
ペーパー主体の業務がやめられず、
所内ルールやお客様提供サービスが陳腐化している
(老舗事務所3代目の税理士B先生 東京都)
創業より3代目の老舗会計事務所ということで、昔から続く低い報酬体系、
効率の悪いサービス内容のまま現在に至る。
コロナ禍により、Web会議システムを使い訪問に代わるコミュニケーション手段は
一部の顧客に定着したものの、ペーパー主体の所内業務、サービス提供体制を
変えることができず悩んでいた。
とくに、周辺同規模の会計事務所が既に導入を進めているなか、
資料を持ち帰るわけにもいかず在宅勤務ができていない、決算申告書ファイルで
オフィススペースが占拠されつつある現実に危機感を抱き、クラウドツールの購入を検討。
しかし、ツールを購入するだけでは根本的な業務変革が困難なことを知り、
具体的な実体験に基づくアドバイスを求めてのご相談。
業務スタイルの老朽化に関するご相談②
T社主導の巡回監査スタイルも限界に
(2代目に承継準備中のベテラン税理士C先生 熊本県)
開業当初よりT社のシステム一本で業務を行い、地元県下のユーザー事務所としては、
巡回監査率、書面添付でもトップクラス。
しかし、このコロナ禍で30年近くにわたり継続してきた月次巡回監査(定期的な顧客訪問)の
業務スタイルに限界を感じ始める。
遠方のお客様が増えるごとに、時間効率は低下。お客様先で業務を完結するスタイルのため、
新人養成に最低1~2年の期間が必要。お客様からの質問も持ち帰ることが多いため、
対応のスピード感に欠ける。また、上司は担当者の目線から作成された日報でしか
お客様の状況を把握する術がなく、顧客クレームが発見しにくい状況。
次の世代に引き継ぐ準備も整ってきたいま、事務所の将来を見据えて、
これから来社型やWeb会議型のサービス構築を模索していきたい。
そこで、来社型へと舵を切った具体的な事例を、自社の経営革新に
活かすことはできないかとのご相談。
本記事ははNMC通信第31号にも掲載されております。
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