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CONCEPT コンセプト

あるベテラン職員の一人が、こんな話しをしてくれました。
「今まで何度退職しようと考えたかわかりません。忙しくて家族サービスも満足に出来なかった。
でも辞めないで続けてきて本当に良かった…。」
それを聞いて、所長として心から申し訳なかったと、涙が溢れました。
一生懸命仕事をしてくれる職員のためにも、豊かな明るい事務所を創らなければ、
そして、それを全国に拡げなければならないと改めて心に誓ったのでした。

1992年4月5日 創立者 野本明伯

サービス誕生ストーリー

エヌエムシイのサービスには、数々の失敗や壁を乗り越えてきた経験と挑戦の歴史があります。ここでは私たちが試行錯誤しながら体系化した顧客拡大・業務効率化を実現するサービス誕生のストーリーをご紹介します。

サービス誕生ストーリー

会計事務所経営スクール

“お客様に喜んでもらうこと”を追求し
地元No.1の会計事務所に成長

野本会計事務所(現エヌエムシイ税理士法人)は、昭和48年に六畳一間から出発しました。開業以来、事務所経営をしていくうえで、常に考え方の基本としてきたことは、“どうしたら私どもの事務所が、地域社会から認めてもらえるようになれるか”“どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるようになれるのか”ということでした。結果として回り道だった部分も見えてきますが、そこで培ってきた商品づくりや人材育成のノウハウこそが、地元No.1に成長させていただく原動力となりました。

“事務所経営に理想論など不要”
自ら得た知識や経験だけを公開

「自ら得た知識を公開することは損ではない。それ以上のものを得るために、より一層頑張らなければならないというモチベーション(動機付け)になっていく」という、ある数学者の講演に感銘を受け、それが「会計事務所経営スクール開校」のきっかけになりました。そこで、これから会計事務所を経営しようとする方々が回り道をしないために、理想論ではなく、あくまでも自分たちが経験してきたことだけをお話ししてきました。

業務の“標準化・単純化・均質化”を
実現するマニュアルを開発

職人としての経験や勘に頼ったサービス提供手法から脱却し、会計事務所のサービスとして「全員が同じルールのもとに、できるだけシンプルに、ベテランから新人まで同じ品質」が実現できるよう、いちはやく業務のマニュアル化を提唱してきました。

独自に開発し、公開してきたマニュアルの一部
● 優秀な人材を採用・教育するために

人材募集広告/エヌエムシイ入社式/ご家族への手紙/社訓/三大信条/エヌエムシイ指標/経営基本方針/業務日報

● お客様によりご満足いただくために

サービスの商品化(決算報告・経営計画書・経営診断書)/決算・申告チェックリスト/事業承継部門提案チェックリスト

● より収益を上げるために

顧客拡大キャンペーン/イメージアップ戦略(経営セミナー・大学講師)/定期会報づくり/顧問契約書/契約後のお礼状

サービス誕生ストーリー

CASH RADARシリーズ

税理士先生からの支持を受け
「中小零細規模のお客様に合わせた」会計システムを開発

開業以来、大手財務システム(計算センター)で業務を遂行。しかし経理担当者を置くことのできる一部の大きな企業以外に顧客への導入が難しい一方で、多数を占める中小零細規模の会計業務に苦しんでいました。また、経営分析や決算報告の資料がプロ向けで難しかったため、他事務所との差別化を図る目的で未来会計システムの「Mr.レーダー」、「Mr.ソーム」人事会計システムを開発していました。同時期に開校していた経営スクール生の税理士先生から「もっと小規模の会社にあったシステムをつくってくれませんか」と要請があり、それが本格的な会計ソフト開発のきっかけになったのです。

徹底したユーザー目線で開発した
誰もが使いこなせるシステムを追求

借方・貸方の知識がなくても、「何の目的で使ったのか」「日付」「金額」さえわかれば帳簿が作成できる。パソコンのキーボードがうまく使いこなせなくても、「専用テンキーボード」を本体につければ、ファンクションキー、矢印キー、【はい】【いいえ】のボタンだけでシステム操作ができる。その分野に精通しているプロの常識を否定し、徹底したユーザー目線で究極の分かり易さ、使い易さだけを追求。そんな子どもの目の高さで考える開発こそが、CASH RADARシリーズの真髄です。

  • 初代CASH RADAR(会計システム)開発

    コンピューターや簿記会計が不得意な小規模のお客様でも、経理を楽にするだけでなく、企業の利益目標を策定し、資金繰り計画や予算と実績のチェックもできる。また、自計化の促進によって会計事務所の業務を効率化し、より付加価値の高いサービスにシフトすることを念頭にシステムを開発。

    [ 顧問先メリット ]
    ・コンピューターや簿記の知識がなくても簡単に入力できる
    ・利益目標の策定と計画を明確にし、チェックできる
    [ 会計事務所メリット ]
    ・顧問先の自計化を高め、より付加価値の高いサービスを提供できる
    ・顧問先の入力情報をリアルタイムに把握できる
    ・所内業務の標準化ができる
  • 野本会計にて導入、自計化を推進

    初代CASH RADAR完成とともに野本会計事務所に導入開始。コンピューターや簿記会計の知識がなくても誰でも使いこなせる画期的な会計システムとして、企業規模の大小に関わらずすべてのお客様を対象としたCASH RADARによる自計化を推進。

  • 全国の会計事務所とその顧問先企業に導入拡大

    会計事務所とお客様とをデータ通信で結び、経理が苦手な中小企業経営者でもパソコン一台でカンタンに自計化できる画期的な会計システムとして全国の会計事務所やその先のお客様へ導入が拡大。

  • 2代目CASH RADAR Proをリリース

    初代CASH RADARの長所はそのままに、Network、Management、Consulting、3つの機能を強化したサーバ・クライアント型会計システム。

  • 3代目CASH RADAR PBシステムをリリース

    仕事をする場所を選ばず、シームレスな情報コミュニケーションを実現。データ連携にも対応したクラウドコンピューティング会計システムとして登場。現在も改善・修正を加えながら稼動中。

サービス誕生ストーリー

経理コンビニ

創立者・野本明伯の想いが結実した
「会計事務所の新ビジネスモデル」

税理士報酬規定の撤廃、広告の自由化の流れを受け、創立者である野本明伯が税理士として中小企業のお客様とかかわる中で創り上げた、まったく新しい会計事務所のビジネスモデル。企業そして経営者自身が数字に強くなるための経理指導に加え、「サービス範囲の明示」「責任範囲の明確化」「料金の明瞭化」をお客様に提示し、安心していただけるサービスを提供しました。
このコンセプトに全国の会計事務所が賛同し、FC事業として『経理コンビニ』は広がっていきました。

[ 税理士業界の歴史 ]
・1951年 税理士法の制定
戦後、急速な民主主義改革により納税者が自ら納税額を計算し納付する申告納税制度が採用され、納税義務を適正に実現するために税理士法が制定されました。当時は税理士の数が少なかったため、顧問先である企業へ訪問するのではなく、顧問先企業が事務所へ来所するのが一般的でした。顧問先企業は、手書きの帳簿や伝票を風呂敷に包み、税理士事務所へ持ち込んで、税理士に税金の計算を行ってもらうスタイルでした。当時の顧問先企業からもらう報酬は、税理士の言い値でほとんど決まっていました。「報酬は、最低月3万円から」というのが、税理士の感覚だったようです。
・1960年頃 コンピューターの登場
1960年頃から大型コンピュータ、1970年頃からオフィスコンピュータが会計事務所にも普及し始めました。会計事務所は、これらのコンピュータを導入することで、経理を高速に処理できるようになり、売上・利益を急激に伸ばしていきました。
・1980年頃 会計事務所が顧問先へ訪問するスタイルへ
税理士の数が急激に増えたことと、税理士業務が労働集約的な仕事のため、税理士は構造不況業種だと言う声も聞こえはじめました。しかしコンピュータの進化により、さらに高速処理が出来るようになったことと、高度成長により会社の設立が急増した事もあり、構造不況の問題が表面化することはありませんでした。
・1990年代 バブル崩壊により会計事務所の収益減少
この頃、顧問先にコンピュータ導入を促し、お客様自ら仕訳を入力してもらう「自計化」という言葉が生まれました。顧問先の減少により事務所の収益が減収し、税理士業界に危機感が広がり、税理士は「帳簿作成」や「税務申告」以外の付加価値サービスを提供して、収益を確保する時代に突入しました。「これからは税理士もサービス業だ」という認識に徐々に変わり始めたのです。そして、一般家庭や一般企業へのパソコンが普及し始めました。
・2002年 税理士法改正
2001年に公正取引委員会より、税理士会の定める報酬規定の撤廃を求められ、翌年4月に22年ぶりの改正となりました。「報酬規程の撤廃」「税理士事務所の法人化・支店設置の認可」「広告の自由化」などが主な改正内容です。
[ 経理コンビニの始まり ]
・2002年11月 創立者野本が福島で開業した野本会計事務所を法人化。
「経理コンビニ」スタート
お客様よりいただく「税理士事務所のサービスに対する不満の声」を研究し、これまでの税理士事務所のあいまいなサービス範囲と料金に対し、「サービス範囲の明示」「責任範囲の明確化」「料金の明瞭化」を可能な限り実現する主旨で「経理コンビニ」というサービスをスタートしました。
         
・2003年 年間209件の「経理コンビニ」契約
「広告の自由化」に伴い、オーナー経営者へ向けた手紙を作りポスティングして顧問先を拡大。
・2006年 会計事務所FC事業「経理コンビニ」の開始
上記のマーケティング手法、営業方法、業務システム、自計化の立ち上げ方法、料金表、顧問契約書等を体系化し、業界初の会計事務所版フランチャイズを開始。全国に加盟事務所を広げました。

サービス誕生ストーリー

在宅っくす。®

採用だけでは問題解決にならない

エヌエムシイ税理士法人は、2002年に東京都中野区に事務所を設置し、新規顧客拡大のための営業活動を最重点課題としていました。様々な営業手法の結果、1年間で209件の新規契約を獲得することができましたが、新規契約に比例して増加する業務が処理できず、お客様への税務会計サービスの提供には苦労の連続でした。日を追うごとに仕事が溜まっていき、残業体質になっていったのです。改善するために、どういう人材を採用すればいいのか、あと何人採用すればいいのか、そんなことばかり考えるようになっていきました。しかし、その発想をしているうちは、苦境から抜け出すことはできなかったのです。

[ エヌエムシイ税理士法人東京事務所“採用遍歴” ]
2002年 2002年税理士科目合格者を採用
実務経験の不足から業務が回らず
実務経験者を積極的に採用 他事務所を知っているだけに、社風や方針に合わない
50代の未経験者を採用、顧客回りを担当 コミュニケーション能力は高いものの、専門知識が少なく窓口として機能せず
20代~30代前半の未経験者採用 育成し戦力化を試みる。教育が追いつかず業務が回らなくなる。
2011年 2011年税理士の大量採用
個人能力に頼り事務所サービスの均一化ができず

分業体制でサービス品質の向上

人材採用で失敗を繰り返す一方で、様々な事情で常勤できない会計事務所経験者の存在に気付きます。そこでクラウドを導入した「在宅スタッフ活用」の可能性に着目しました。これまで「担当者しか知らない」「担当者しかできない」と考えていた仕事を、常勤できない会計事務所経験者に「在宅スタッフ」として分業してもらうことにしたのです。しかし、その運用においても様々な問題が発生し、それらを一つずつ対処していきました。

[ 在宅スタッフ運用の問題解決例 ]
採用基準がバラバラで採用に当たりはずれがあった。
面接と実技試験を行い業務の信頼性を重視し優秀な人材を獲得。
スタッフや業務依頼の管理が大変で仕事が増えてしまった。
検証・失敗を繰り返し、業務工程の紐づけや状況を効率化するシステムを開発。
顧問先特有のイレギュラー業務で引継ぎが難しい。
指示マニュアルを作成し業務内容を管理。担当者に依存しない作業内容が引継げる仕組みを確立。
報酬規程が不明瞭で無駄な支払いが発生してしまう。
時給ではなく依頼した仕事分だけの完全成功報酬型を確立し、システムと連動して報酬を自動精算させる。

その他にも試行錯誤を繰り返すことで運用が軌道に乗り、職員の業務負担が減りました。負担の軽くなった職員は顧問先へ付加価値の高いサービス提供が可能になりました。また、在宅スタッフ活用の仕組みが職員の在宅勤務にも応用され、多様な勤務体制がとれるようになりました。

サービス誕生ストーリー

私書箱

会計事務所の「情報共有化」を実現する
シンプルなシステム

『私書箱』はお客様と会計事務所をつなぐコミュニケーションシステムとして、質問・回答などの連絡、監査や決算の報告、申告書や決算書類の保管ができ、それらを事務所内だけでなく、お客様とも共有できます。その誕生の歴史は、エヌエムシイ税理士法人が、お客様からのクレームや、お客様情報の管理に苦慮してきた歴史でもあります。

  • 職員の退職のたびにお客様からクレームが…

    お客様の担当職員変更の際、「前の担当はやってくれたのに…」「前の担当より経験が浅いようだけど大丈夫?」などと、お客様に不満を持たれてしまいました。担当者の対応の仕方が悪いのか、お客様が不当なクレームを言ってきているのか…、悩みは尽きませんでした。

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    職員の頭の中に入っているお客様の情報を、退職前に全て引き出しておく方法はないか。
  • お客様カルテの運用を開始。しかし、運用に問題が…

    お客様の事業概況や帳簿情報、コミュニケーション上の注意点など、30以上の項目を記載した「お客様カルテ」を作成することにしました。しかし、職員は忙しさを理由に「お客様カルテ」を更新しませんでした。また、更新されたとしても、担当者が重要だと思わない事は記載されませんでした。

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    担当者の主観が入らない「お客様情報」を構築するには、どうしたらよいか。

    ある担当者が、お客様とメールの際、上司をCCに入れてやり取りをしました。上司はお客様と担当者のやり取りの様子が手に取るように分かりました。電話と違って記録も残ります。これを上手く仕組みにできないかと考えました。

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    これまで当たり前だった「訪問」「電話」を止めても良いのではないか。

    お客様への訪問・電話などによるやり取りの内容は、記録にも残らず、確認もできません。これまで当たり前だった「訪問」「電話」を止めるという気づきがありました。

  • 訪問を前提としない来社型サービスへの
    切り替えを想定したシステム『私書箱』開発へ

  • 『私書箱』を活用した情報共有化

    ブラックボックスになりがちな担当職員とお客様の日々のやり取りや、お客様への報告書・提出書類などを所内で情報共有することで、「クレームが減少」「ペーパーレスの促進」などの効果が得られ、お客様にも喜ばれております。